映画は10人ぐらいでガラガラだった。でも、映画はライブテープと同じく素晴らしいものだった。やっぱりユーモアがあって、でも、なんていうのかな、愛に溢れてるなぁと思ったわけです。みんな林由美香という人間が好きなんだなぁと。アダルトビデオやピンク映画の人たちって実は欲望も含め生々しい人間を撮ろうとしているのかな。そうではなく男の欲望と金儲けのために撮っている人たちもいるのだろうけど、この映画に出ていた人たちはそれだけじゃない気がした。こんなことを言うのは恥ずかしいし気が引けるけど、自分も男なのでカンパニー松尾って人は知っていて(名前が松尾スズキと似ているから印象に残っていたんだけど)、今思うと彼の作品はその手の作品として単純に役割を果たすものだけではなかった気がする。カンパニー松尾のあの線路でのシーン、演出じゃなく素でやっているのであれば、あんた、カッコ良すぎるぜ。平野勝之さん、アホだけどとっても人間味にあふれていて素敵だ。すいません、偉そうで。
そういえば、友人でこの辺に詳しい奴がいるな。その友人は本当に頭がよく、マルキ・ド・サド澁澤龍彦バタイユや、ブコウスキーなんかを学生時代に読んだりしていたのだけれど、実のところ、文学ではない、映像としてのそういう世界に触れるために観ていたのかな。まぁ、きっと考え過ぎです。
こういうことに真正面からきちんとぶつかっていける人たちが見る世界はきっと欲望に溢れていながらも愛に溢れているんだろうな。自分はその世界に完全に踏み込むにはヘタレで臆病だし無理ですが。こうして作品で感じられるだけよしとしよう。こんなだから、普通ではないと言われるのか。
ところで、この映画を観ていたら、いつか北海道に行ってみたいなぁと思った。あと、今度、東京に行ったときには新大久保のコリアンタウンを歩いてみようかな。昨日の映画で吉祥寺にも行ってみたい。あとは永井荷風の歩いた下町も。東京って捨てたもんではない。改めて東京という街をきちんとみてみたい。育ちは東北だけど、実際、自分が生まれたところだし。
だんだんと話しが脱線してきた。結局、自分は何が言いたいのだろうとわからなくなったので、とりあえずこの話は終了。ところで、この映画に出た人たちの林由美香さん的な存在が、松江監督にとっては長澤つぐみなのだろうか。

何度見てもやばい。このPVの中の長澤つぐみはズルすぎる。松江監督ほんといい。なので、あえて大きいサイズです。